日時:2014 年 2 月 23 日(日) 10:30~12:00
場所:京都府国際センター 京都駅ビル 9 階
Tel & Fax 075-342-5000
タイトル:
アメリカ植民地時代の服飾
アメリカ服飾史の研究書は欧米にも僅少であり、まして、日本では濱田雅子著『アメリカ植民地時代の服飾』(せせらぎ出版、1996年)の出版に至るまでは皆無に等しかったといえるでしょう。本書は濱田の修士論文です。本講座の準備にあたって、本書を手に取って構想を練りにかかりました。最初に目に留まったのが、私の修士論文、および博士論文の指導教員の丹野郁先生が本書に寄せて下さった序文です。
「16世紀のルネサンス期を契機として、服飾文化は飛躍的に発展する。18世紀のロココ様式までの三世紀はヨーロッパでは貴族様式が幅を利かせ、最高の技術をもって美の極致として賞賛される。
ところで、私共がヨーロッパの服飾の発展過程に、目を奪われている間に、アメリカが歴史に登場する。彼らの植民地時代の服飾は、当然、祖国ヨーロッパの貴族的な装いを採り入れたであろうが、果たしてどうであったのか。また、その後の発展はどうか、など、興味をひくところである。アメリカは、急速に近代化の道を進みつつ、大量生産、既製服、ファッションの面でも、世界をリードするまでのパワーをもつに至った。植民地時代の生活の様相こそ、本書が明確に答えてくれるであろう。」
本講座では本書のハイライトである第二章を中心に、アメリカ植民地時代の衣生活の様相をお話しさせていただく所存です。演者は本書の執筆に当たって、文献の渉猟はもとより、再三再四現地調査により、遺品を確かめました。
本講座の全体構成は以下のとおりです。
1.ヨーロッパの背景と服飾
2.ヴァージニア植民地の建設と服飾
3.ニューイングランド植民地の建設と服飾
4.ニュー・ネザーランド植民地の建設と服飾
(文責 濱田雅子)
アメリカの服飾に限らず、多民族の服飾文化(ヨーロッパ諸国、アジア諸国の服飾文化)に関する研究発表や講演、書評会、西洋服飾史・民族衣装セミナー、ワークショップ(デザイン画、手芸、コスチューム・ジュエリー制作など)を行って参りましたが、2020年より、新型コロナウィルス感染症の蔓延により、上記の様な集いが持てなくなっています。そのため、会報発行、および、オンライン講座による持続可能な活動を行っています。下記より、お気軽にお問合せ下さい。ただし、研究会の趣旨に沿わないお問合せには、対応できかねます。